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アップルiPod nanoとソニーWalkmanの魅力

Apple iPod nano 4GB ホワイト [MA005J/A]Apple iPod nano 4GB ブラック [MA107J/A]
 日本時間の9月8日に発表、即日発売されたアップルのiPodシリーズの新製品「iPod nano」は噂されていた以上の魅力ある製品で、ねこたまも当日、早速仕事帰りにアップルストアに直行しました。京ポンから各ニュースサイトの画像を見てはいましたが、実際に触れてみて、予想以上の小ささ、出来の良さ、質感、モノとしての魅力に溢れ、もうそのまま購入してしまいそうでしたが、幸か不幸か、容量の大きい4GBのものが売切れてしまっていた為購入を断念しました。久々に衝動買いしそうで危なかった…(でも次の給料日にはどうなっていることやら…)。「表面は初代iPodのように透明アクリル板が乗せられたようなフィニッシュ」[ITmedia +D LifeStyle]は質感高い…ってかそれにやられた~。ディスプレーはちっちゃいけどカラーで意外と発色も良い。iPod miniの代替という位置づけの割りに記憶容量低下してますが、それ以上の性能。っていうかCNETでも言及してますが、絶対サムソンはコスト割れでフラッシュメモリー提供してますよコレ! 強いて欠点を言うなら、クリックホイールが小さいのと、個体差あるかもしれませんが、変に感度が高く誤操作を招きましたが、慣れの問題かも。
 こういう「欲しい」と思わせる魅力溢れる製品って以前のソニーも持っていた気がしますが、このところPC連携の携帯デジタルオーディオに関しては全く魅力を感じません。個人的にマイナスイメージが強いのもありますが、iriver[アイリバー]Creative[クリエイティブ]等の製品の方に大変魅力を感じます。東芝GigaBeatも結構いいと思いますが、何かが足りないのかなぁ。一般ユーザーとしては「とりあえずソニー製品を買って於けば安心」というのがあるので市場的には「アップル対ソニー」の構図になるようですが、やはり最後発となり機能や性能が洗練されていない感があります。
 iPodが出た当時は「パソコンにCDをMP3等にエンコーディングして携帯プレーヤーに転送する」こと自体、世界的な流れとしてはあったが日本において一般的ではなかった為に「別にMDで良いじゃん」という風潮があり、ソニーを含め日本のオーディオメーカーも「コンパクトカセット(いわゆるカセットテープ)やMD[MiniDisk]のようにメディアで稼げない媒体を急いで普及する必要は無く、むしろ避けるべきだ」と考えていたと思います。特に日本における著作権管理団体の強い支配力の下での扱いの難しさ、WinMXやWinny上での違法コピーの氾濫等で「PCへのコピー自体がCD販売を妨害する」という著作権管理団体や音楽レーベル各社の意見もある意味納得できますが、その対応に関してユーザーよりも自己利益優先で、時代に合わない前世代的なものや素人的なものが目立ち、ユーザーからの不満と時代の流れに目を瞑る対応しか出来なかったのは残念です。海外で成功を収めたiTunesMusicStoreの日本上陸に対しては、日本独自の著作権とレーベル間の連携(コレ良いのか?)を盾にして時期を大幅に遅らせられたのは、ある意味「成功」だったかもしれませんが、「ダウンロードした曲をCDに焼けるのは問題」としながら実はソニー主催のMora(旧LabelGate)の曲が同じソニー製品のVaio&SonicStageの組み合わせでは可能だったりとイヤらしいシステムだったり、ソニー独自の音楽フォーマット「ATRAC」でければソニーのデジタルオーディオに転送できないと言う「ソニーの暴走」が目に付きました。しかも、音楽管理ソフトSonicStageの使い勝手がかなり不評のよう。初期のバージョンを使ったことありますが、Flash使用の「ActiveSkin(アクティブスキン)は変にデザイン凝ってる割に使い辛いし、起動が重過ぎて2度と使用しなかった…。
 携帯オーディオのWalkmanとPCのVAIOの成功でそのブランド力、製品開発能力に自他共に自信があったと思いますし、「iPodみたいなもの、SONYなら更に良いものをすぐに出せる」と一般ユーザー、そしてSONY自体考えていたと思います。残念ながら、その驕りが現在の「ソニーショック」を引き起こした原因の一つかとも思われます(まぁ、「ソニータイマー」などと言われた時からかもしれませんが!?)。
 今回のアップルの新製品発表に関して既にメディア各社に予告されていたので、ソニーは対抗策として同日に新モデル「ウォークマンA」発表を当てましたが、正直痛かったです。個人的に垢抜けないデザインと感じましたし(これよりRio Carbon[リオカーボン]の方が個人的に好き。Rio撤退[ITmediaニュース]は残念)、文字が鮮やかに表示できる「有機ELディスプレー」と意気込んでみたものの、iPod nanoはフルカラー液晶で再生中のアルバムのジャケットや写真も表示可能…。しかもiPod nanoは発表当日に購入できるが、「ウォークマンA」実際の発売は2ヶ月以上先の11月19日…。音楽管理ソフトがSonicStageから新開発の「CONNECT Player」に変更になり、ジャストシステムが開発した読み仮名変換機能モジュールで日本語に強いなど使いやすくなったが、また何だか作りはiTunesに似て来た…。ところでポッドキャスティングに対応しないの? 12月にファームアップでWMAにも対応予定とのことで、iPod以外の携帯デジタルオーディオプレーヤーと肩を並べる機能が揃ったところは評価できるか。
 何だかんだ言って、個人的にはもっとソニーにがんばって欲しいところ。正直、唯一世界の携帯デジタルオーディオ市場に食い込んでいける日本企業なわけで、やはりキーとしては、iTunes以上の音楽管理ソフトの機能・性能(やはりMoraとの連携は必須か)と、本体の性能もさることながら、そのデザインでしょう。コレだけ普及した携帯電話も行き着くところは「デザインの差別化、魅力」であるわけだし。ねこたまも超欲しい「HDR-FX1」というハイビジョン撮影可能なハンディカムを発売と言う大変魅力ある製品を出せる会社であるソニー。ぜひぜひ今後、携帯デジタルオーディオ分野においても「欲しい!」と思わせる魅力ある製品を待っています。

2005/09/12 01:58