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サムライチャンプルー[SAMURAI CHAMPLOO]

 フジテレビの深夜アニメ「サムライチャンプルー(SAMURAI CHAMPLOO)」が9月22日深夜放送分をもって終了しました。最近微妙に流行っている時代劇アニメなのですが、この作品は他のテレビアニメのとは一線を隠すクオリティーとセンスの良さにねこたまはびっくりしました。正直、毎週放送するには高すぎるクオリティーと感じ、この夏ねこたま一押しの作品でした。まぁ、アニメなので評価は分かれると思いますが。アニメに先駆けコミック化(漫画 ゴツボ☆マサル)されており、単行本は1巻が発売中で、DVDも2巻まで発売中ですがこちらは販売専用で、10月22日からはレンタルが開始されます。
 基本的にはコメディータッチで、お店での注文で「ダブルで!」とか「アルバイトどうしよう」など今どきな台詞やBGMはヒップホップ、音楽・映像ともにスクラッチが入るなど現在の流行が前面に出てくるのですが、映像や設定においてはかなり丁寧に当時の世界観を表現し、剣の立ち回りがこれほど丁寧に描かれ、良く動いているアニメは初めてでしょう(たいがい他のアニメでは面倒なので省略される)。特にオープニングに関しては、日本画(伊藤若冲の画?)を取り入れアレンジした映像とヒップホップでありながら映像と調和した音楽のセンスがとても良いと感じました。デジタルエフェクトも自然で効果的に使用され、夕暮れに染まる風景やアクションをより臨場感のある映像となっていました。音楽関係は豪華な顔ぶれで、さらに十四話では朝崎郁恵さんの島唄、十六話ではヒップホップ・アーティストのトリカブトがラッパー風の若侍として登場、十六話と十七話ではアイヌの民族音楽が挿入歌として使用されたりと、音楽も凝っています。
 また、何といってもこのアニメ、多分日本初の「同性愛」をまともに扱った作品で、その歴史の解説もなされているのです。六話では大柄のオランダ人が井原西鶴の「男色大鏡」同を読んで性愛の国日本を目指してきた~という話は色物的なキャラ扱いでの展開でしたが、十二話(総集編的内容)では江戸時代の性風俗について触れ、

「江戸時代の日本は古代ギリシャと並び、もっとも男色の盛んな時代であり、異性愛よりも同性愛の方がより高尚な趣味としてステータスを持っていたのである」
と解説と映像が流れたのである。ある意味ドラえもんよりためになるアニメかも(子供向けじゃないか…)。
 ねこたま的に盛り上がっていたのですが、なぜか17話で終了。15話で「関西編」に突入したばかりで、旅の目的である「ひまわりの匂いのするお侍さん探し」が達成できていない状況、ストーリー的に中途半端な状態です。ラストシーンは「to be (or not to be ?) continue」って意味は? 「カウボーイビバップ」の悪夢再び? DVDは2話収録で13巻まで発売って事は26話まであるし…。未確認情報ですが、遅れて始まったBSフジの放送では続きが放映されるかも、との事。BSじゃ観れない~(ガーン)。DVD買えって?(金ねぇ~)。レンタルにしようかな~(ちと面倒…)。

2004/09/26 20:04